Title: 動作環境の移行手順(Windowsホストサーバーの引っ越し手順)

ここでは、TeamPageのホスティングサーバーを、古いWindows環境から新しいWindows環境へ移行する手順について説明します。

参照: FAQ210: 動作環境の一般的な移行手順(ホストサーバーの引っ越し手順)



1. 引っ越し元での作業 (古いWindowsコンピューター)



a. コピーするデータの場所の確認



引越し元の TeamPage の「server」フォルダとジャーナルのフォルダの場所を確認します。



後の手順で、これら「server」と「ジャーナル」の両方のフォルダを引越し先(新しいWindowsコンピューター)へコピーします。

多くの場合「ジャーナル」は「server」フォルダの中の、「journal」や「StarterJournal_ja」といった名前のサブフォルダです。この場合、引っ越し元から引越し先へのコピーは「server」のフォルダだけで済みます。しかし、「ジャーナル」が「server」の外にある場合(例:TeamPage本体をC:ドライブにインストールしてジャーナルをD:ドライブに置くような場合)、「ジャーナル」と「server」とのコピーが必要になります。

b. TeamPageシャットダウン



アプリケーションやサービスによってファイルがオープンされていると、ファイルのコピーに失敗する場合があります。

これを防ぐため、引っ越し元の TeamPage を、サーバーセットアップ > 一般 > サーバー管理 ページの [TeamPage のシャットダウン] ボタンをクリックして終了させます。

完全に停止するまで待ちます。通常は数秒〜数十秒で停止しますが、念の為、「server」フォルダにある「traction.out.txt」ファイルか、その下の「logs」フォルダにある「traction.log」ファイルで、TeamPage が完全に停止したかどうかを確認してください。これらのログファイルに「Exiting with code N」または「Traction exit code N」(Nは終了コード番号)のように表示されていれば停止しています。

2. 引っ越し先での作業 (新しいWindowsコンピューター)



a. TeamPageインストール用「server」フォルダを事前作成



TeamPageのインストール先である「server」フォルダを、ファイルのコピーのために作成しておきます。既定のパスは「C:\Program Files\Traction\traction\server」です。

b. server データのコピー



引っ越し元から引っ越し先へ「server」フォルダを丸ごとコピーしますが、エクスプローラーを使うとファイルやフォルダが正しくコピーされないことがあるので、Robocopy を使います。

参照: Windowsのrobocopyコマンドでフォルダーをバックアップ/同期させる

古いマシンの名前が「OldServer」、新しいマシンの名前が「NewServer」、コピー結果を「C:\teampage_copy.txt」にログ出力する場合、コマンドは次のようになります。

注意: 「/L」オプションを付けるとテスト実行モードになります。ファイルやフォルダのコピーを実際には行われません。一度「/L」オプション付きで実行して動作確認をすることをお薦めいたします。



robocopy "\\OldServer\C\Program Files\Traction\traction\server" "\\NewServer\C\Program Files\Traction\traction\server" /MIR /TEE /LOG:C:\teampage_copy.txt


c. ジャーナル データのコピー



ジャーナルが「server」フォルダ外にある場合、ジャーナルのフォルダを同様にコピーしてください。

d. TeamPage をインストール



TeamPage のインストーラーを実行してインストールします。

参照: DocJp894: Windows 環境へのインストール

TeamPage のインストール先として初期設定で「C:\Program Files\Traction」が選択されます。この場合、TeamPage 本体は「C:\Program Files\Traction\traction\server」にインストールされます。(指定した場所の下の、「traction\server」にインストールされます)

e. TeamPageのテスト起動



インストール完了後、エクスプローラーでインストール先「server」フォルダ(C:\Program Files\Traction\traction\server)を開き、「TractionApplication.exe」をダブルクリックして実行します。

この「TractionApplication.exe」は、TeamPage の動作状況をコンソール画面(コマンドプロンプト画面)に表示します。TeamPage が正しく動作しているかどうかをログファイルを参照すること無く確認できます。

引っ越しに伴って TeamPage をアップデートする場合(例: 引越し元では TeamPage 5.2 を使っていたが、引越し先では TeamPage 6.1 を使う等)、引越し先の TeamPage に組み込まれている新機能に関する関するメッセージがたくさん表示され、完了までに時間がかかることがあります。(○○機能に関するデータベースを設定します、○○の設定ファイルは不要なので削除しました、等のメッセージ)

しばらく待って次のようなメッセージが表示されれば起動完了です。

Server ready on http://NewServer:8080   [ No Encryption ]
StartTraction: Starting heartbeat thread.


f. ジャーナルの選択



ブラウザで引越し先の TeamPage にアクセスします。

下図のようなジャーナルの作成画面が表示される場合、ジャーナルが正しく選択する必要があります。投稿コンテンツなど、引っ越し前のデータが画面に表示される場合、ジャーナルは正しく選択されています。下記手順 g へ進んでください。

ジャーナルを選択するには、「既存のジャーナルを使用」ボタンをクリックします。

既存ジャーナルの選択

「その他のファイル形式ジャーナルを指定する」ボタンをクリックします。



ジャーナルのフォルダ名を入力する画面が表示されます。ジャーナルのフォルダが「server」フォルダ内にある場合は、フォルダ名を入力してください。「server」フォルダ外にある場合は、フルパスを入力して指定します

ジャーナルのパスを入力&確認

入力が済んだら [次へ] ボタンをクリックします。

確認画面が表示されるので、ジャーナルのパスを確認し、[次へ] ボタンをクリックします。TeamPage が再起動し、指定したジャーナルが適用されます。

g. テスト動作の終了



ブラウザで TeamPage へ再アクセスし、投稿コンテンツなどが正しく表示されることを確認します。

問題がないことを確認したら、サーバーセットアップ > 一般 > サーバー管理 の [TeamPage のシャットダウン] をクリックしてTeamPageを終了します。(テスト動作を終了します)

h. TeamPageの通常起動



Windows のコントロールパネル > 管理ツール > サービス に登録されている「Traction」を開始してください。

参照: DocJp96.02: TeamPage の起動

以上で TeamPage の環境移行(引っ越し)作業は完了です。

i. 日本語検索の「kuromoji」の有効化 (オプション)



TeamPage 6.1.02 以降のバージョンでは、「kuromoji」というエンジンを使用する、新しい日本語検索機能が利用できるようになっています。この「kuromoji」を使用することで、使い勝手(語句のヒットの仕方)が向上します。

「kuromoji」は、既定では無効になっています。有効にするには、設定ファイル(Traction.properties)に「use_kuromoji_tokenizer=true」行を追加する必要があります。

詳しくは、kuromoji を使う日本語検索の設定 をご覧ください。



Attachments:
journal1.png
journal2.png
journal3.png
関連記事
Article: FAQ2575 (permalink)
Categories: :FAQ:環境移行, :FAQ:運用保守, :FAQ:マイグレーション, :FAQ:バックアップ, :FAQ:Windows, :DocJp:FAQ
Date: 2015/12/10; 14時28分33秒 JST

Author Name: TeamPage サポート
Author ID: jpbo