Title: 記事の名前

「記事の名前」は、主に Wiki で使われることを想定した機能です。一般的に、Wiki では記事一つ一つにそれぞれ固有の名前が付けられ(多くの場合、その名前は記事のタイトルになっています)、他の記事から「http~」のようなURLの代わりに名前でリンクを作れるようになっています。

TeamPage も、同じように、記事に名前を付け、その名前へのリンクを簡単に作れるようになっています。記事の名前には、スペースに登録されるものと TeamPage 全体(グローバル)に登録されるものがあります。グローバルに登録された名前は、スペースを跨いで使用できます。つまり、記事の名前とは、記事へのショートカットやエイリアスです。

この記事では、記事の名前の概念や登録方法について解説します。記事の名前へのリンクの作り方については、記事の名前リンク を参照してください。

記事の名前の利便性



記事の名前は、まだ存在していない記事(の名前)へ「準備段階のリンク」を作ることができるので、それぞれが固有の名前を持つ記事を集めて百科事典のような Wiki を作るときに便利です。ちなみに、この DocJp スペースも「記事の名前」を利用して作られています。

例えば、「作家事典」の Wiki を作る場合、「トーマス・マン」という名前の記事は1つしか存在しないべきです。「トーマス・マン」という名前の記事が1つだけ存在するならば、他の記事から記事の名前で正確にリンクすることができます。同じ名前が2つ以上存在していると、どちらの記事へリンクするべきなのかわかりませんので、正しくリンクを作ることができません。

議事録や状況報告、質問の投稿、バグレポートとして TeamPage を使う場合には、どのような名前が記事に相応しいのかを考えねばならず、また同じ名前で記事を投稿することができなくなってしまうので、記事に名前を付ける必要はないでしょう。しかし、例えば、別途「顧客情報」のような取引先住所録をWikiとして整備し、それぞれの記事に名前をつけておけば(記事の名前は取引企業名になります)、議事録や訪問記録の記事から企業名でリンクを作ることができ、とても便利になるでしょう。

TeamPage では、スペースセットアップの設定で、スペースに投稿される記事には必ず名前を付けるように強制することも、任意で記事に名前を付けるようにすることもできます。記事に名前を付けるかどうかは、投稿/編集画面の [名前でこの記事へリンクする] チェックボックスで切り替えます。

記事の名前

記事の名前の登録



記事の作成または編集画面の [名前の追加] リンク(既に名前が登録されている場合は [名前の編集] リンクになります)をクリックすると、下図のような「名前の編集」ダイアログが表示されます。[追加] ボタンをクリックして新しい名前を登録することができます。名前が登録される場所は、既定で記事の投稿先スペースですが、他のスペースや、グローバルを指定することもできます。

下図の例では、記事に「トーマス・マン」と「パウル・トーマス・マン」という2つの名前が付けられ、その2つの名前の登録先は記事の投稿先スペースである「作家辞典」スペースになっています。さらに、グローバルな名前として「Thomas Mann」を追加しようとしています。

記事に新しい名前を追加する

この記事が投稿されたとき(下図参照)、記事下部に、この記事と他の記事との関連を表すクロスリファレンス(下図赤枠)と、この記事に付けられた名前のリスト(下図青枠)が表示されます。

「三島由紀夫」という記事からは「トーマス・マン」という名前でリンクされていますが、「フリードリヒ・ニーチェ」という記事からは「トーマス・マン」ではなく「パウル・トーマス・マン」という「別名」を使ってリンクされていることがわかります。

注意:クロスリファレンスの「参照している」「参照されている」には、他の記事とのあらゆるリンク関係が表示されます。記事の名前を使わない通常の記事IDリンク(本文に記事IDを書くと、それが自動的にリンクになる)も含まれます。また、リンク先 記事の閲覧権限がない場合は表示されません。

投稿された記事

グローバルな記事の名前



記事の名前はスペースに登録されるメタデータです。そのため、記事の名前を使えるかどうかはスペースの権限設定によります。例えば、スペースの投稿権限がない場合は新しい記事を投稿できませんし、閲覧権限がない場合はリンクを作成しても動作しません。

一方、グローバルな記事の名前はすべてのユーザーがすべてのスペースで利用できます。

例えば、「販売」スペース、「マーケティング」スペース、「経営室」スペースにそれぞれ『収益認識』という表題の記事があったとしましょう。このうちの1つにグローバルな『収益認識』という名前を付けることで、どのスペースからも「収益認識」という名前でリンクすることができ、この記事が他の同名記事より信頼できるもことを示すことができます。

記事の名前の履歴



Wiki を作っていくうちに、しばしば次のようなことが起こります。



また、一件の記事が複数の記事に分割されたり、複数の記事を一件の記事にまとめたりすることも起こります。

多くの Wiki では、記事の名前の変更や、記事の分割・統合を管理するのが難しく、変更後に元記事を参照するためには元記事へのリンクをいちいち手で入力する必要があります。

TeamPage の 記事の履歴ページでは、記事の名前の変更履歴や編集された内容などを確認することができ、Wiki の管理者は簡単に過去と現在の状況を把握することができます。

下図の例には、更新履歴の他に、名前の履歴、モデレーション履歴、タグの履歴が表示されています。名前の履歴欄には、この記事にどのような名前が付けられたのか(あるいは削除されたのか)が新しい順に表示されます。

また、名前の履歴の最上段から、2010年1月28日の16時25分に、「アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ」という名前が「アーネスト・ヘミングウェイ」という名前に変更されたことがわかります。この変更によって、「アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ」という名前はこのスペースで未使用となりました。

記事の履歴

このとき、この記事への「アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ」という名前で行われていたリンクは、自動的に「アーネスト・ヘミングウェイ」というリンクに置き換えられます。

記事の名前の管理セクション



TeamPage のセクション機能は、変更された名前やどこからも参照されていない名前など、「名前」を基準に記事を抽出することができます。セクション設定の「タイプ」で、次のリストのものを選択してください。これらを利用すると、ニュースページなどで Wiki を楽に監視・管理することができます。



記事の名前に関するセクション設定

下図は、ニュースページに作られた、「新しく名前を付けたページ」「リクエストされたページ」「リンクされていない名前を持つページ」のセクションの例です。

ニュースページの例

ドラフト/パブリッシュ機能との組み合わせ



ドラフト/パブリッシュ機能 を有効にしている場合でも記事の名前を使うことができます。モデレーション権限と合わせれば、柔軟な Wiki 設計ができるでしょう。例えば、ドラフト記事からのリクエストされたリンクは、ドラフト状態のリンクとして「リクエストされたページ」セクションに灰色で表示されます。ドラフトの読み取り権限のないユーザーにはこのリンクは表示されませんので、このユーザーが「リクエストされたページ」セクションを見たとき、(そこにリンクが表示されていないので)名前がリクエストされていることは分かりません。



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Article: DocJp434 (permalink)
Date: 2010/01/28; 17時16分08秒 JST

Author Name: TeamPage サポート
Author ID: jpbo