Title: TeamPageで対応漏れを防ぐ運用例

サポート部門や品質保証部門などで、「誰かが対応しているはずだと思っていたら誰も対応していなかった」ということはありませんか。

複数のメンバーが 1 つのチームとして複数の案件にモレなく対応するには、誰が、何に、どう対応しているのかの共通理解を深めたりすぐに参照できるようにしたりすることが大切ですね。

今日は、対応モレを防ぐためにあるお客様が行なっている、実際の TeamPage 運用方法をご紹介いたします。TeamPage をご利用いただいている方々の参考になれば幸いです。

状況



このお客様の部署には毎日たくさんの質問メールが届きます。メンバーは自分で質問を選んで回答メールを書きます。しかし、「気づいたら、誰も対応しておらず、ずっと放置していた」ということが度々起こり、問題となっていました。

そこで、部署宛の質問メールをすべて TeamPage で受け付ける(メール投稿)ことにしました。ダッシュボード構成を工夫することで、各メンバーの対応状況がすぐに分かるようになり、対応漏れも皆無になりました。

運用方法



次のように、TeamPage をメンバー共通のメールソフトとして使います。

1. 質問者(ここでは太田さんとします)は、support@example.jp 宛にメールで質問を送ります。

2. その support@example.jp 宛のメールは、TeamPage の「サポート」スペースに投稿されます。この時点では、自動的にはタグを付けません。

3. サポート部門メンバーは(ここでは仮に佐野さんとします)、自分が回答する質問に「佐野」タグと「todo」タグを付けます。一回の操作で複数のタグを変更できる「アクション機能」が便利です

4. 必要に応じて「質問」「問題」「改善要望」「クレーム」などのタグを追加します。

5. メンバー(佐野さん)は、TeamPage の「メールで返信する」機能を使って、TeamPage から回答メールを質問者(太田さん)へ送信します。

6. 回答が質問者へメールで送信されると同時に、回答内容がコメントとして質問記事の下に投稿されます。

7. 回答を受け取った質問者の返信(お礼など)は、回答コメントのコメントとして投稿されます。

8. やり取りが完了したので、メンバー(佐野さん)は「todo」タグを「done」に変更します。

質問と回答のやり取り

では、次に、TeamPage の具体的な設定を紹介します。

スペース セットアップ



タグの作成



スペースセットアップ | タグ タブ | アクティブ タブ で、メンバーの名前タグを作成します。必要に応じて、プロパティ タブ で、印鑑のような画像をアイコンとして登録しましょう。分かりやすくなります。(参照 : DocJp419: スペースのタグ

印鑑アイコンを登録

メール投稿の設定



を参考にして、「サポート」スペースへのメール投稿設定を済ませます。

TeamPage にメールアドレスを登録していない人(不特定多数の顧客など)からのメールはビジター扱いになります。スペースセットアップ | 権限 タブ で、必ずビジターの「メールでの投稿」権限を許可してください。

メールで返信するときのメールアドレスの設定



「サポート」スペースの、スペースセットアップ | 設定 タブ | メール構成 タブの 「メールで返信する」の送信者アドレスの設定 で、「メールで返信」機能を使うときの送信元のアドレスをサポート部門のアドレス(support@example.jp)にします。こうすることで、メンバー個人のアドレスでメールが送信されることを防ぎます。

Fromアドレスの設定

ダッシュボード



状況をわかりやすくするため、ダッシュボードのセクション設定が重要になります。スペースセットアップ | ニュースページ タブ | 内容 タブ を開きます。

メモ : 他にも FAQ2066: セクション設定ガイド でセクション設定の具体例を紹介しています。

ここでは次のセクションを作ります。



「新着受付」セクション



「誰も対応していない記事」は、「todo タグも done タグも付いていない記事」のことなので、「絞り込み」の「検索」で (not :todo) and (not :done) を指定し、「含める内容」で [コメント] チェックボックスをオフにします。



新着受付セクションの設定

「佐野 ToDo」セクション



「todo」タグが付けられた記事の中から、メンバー佐野さんのタグ(「佐野」タグ)が付いたものを絞り込んで表示します。



「佐野Todo」セクションの設定

「佐野 Done」セクション



「done」タグが付けられた記事の中から、メンバー佐野さんのタグ(「佐野」タグ)が付いたものを絞り込んで表示します。



佐野Doneセクションの設定例

以上の設定でもOKですが、次のアクションの設定でより便利な使い方(一度の操作で複数のタグを付ける)ができます。

サーバーセットアップ



サーバーセットアップ | ジャーナル タブ で「佐野」アクションを作成します。「佐野」アクションを実行すると、「todo」と「佐野」タグを一度に付けられます。

下図のように、「追加」欄に +::[matchingproj]:todo と +::[matchingproj]:佐野 を2行で記入します。

タグ アクションの登録

必要に応じて他のメンバーのアクション(ここでは「山咲」アクション)を登録します。

設定を終えたら [適用] ボタンをクリックします。

パーソナルセットアップ



サーバーセットアップで登録・作成されたアクションのどれを使うかを、メンバーごとに選択できます。

パーソナルセットアップ | ユーザー設定 タブ | 表示 タブ の タグ アクションのカスタマイズ で、[既定値を使用] チェックボックスをオフにして、不要なアクションを「非アクティブ」にします。

注意 : 「To Do」と「Done」アクションは、チェックボックスのクリックで ToDo / Done を切り替えるために必要です。必ず「アクティブ」欄に残してください。

アクションの設定

設定を終えたら [適用] ボタンをクリックします。

運用例



実際の運用がどのように行われているかをご紹介いたします。

(1) 太田さんからサポートへ質問メールを送信します。

質問メールを送信

(2) TeamPage の「サポート」スペースに投稿され、サッシュボードの「新着受付」に表示されます。

メール投稿

(3) 佐野さんは、「私がこれを担当します」という意志を表示するため、[その他] メニューの [アクション] から「佐野」アクションを実行します。

佐野アクションの実行

(4) 「佐野」と「todo」タグが付いたので、この記事は「佐野 ToDo」セクションへ移動します。

セクションを移動

(5) 右クリックメニュー(コンテキスト メニュー)の [メールで返信する] をクリックします。

※ 必要に応じて分類用のタグ(ここでは「質問」タグ)を追加します。

タグを追加、メールで返信

(6) メールで返信するための画面が表示されます。送信者アドレスが佐野さんのアドレス(sano@example.jp)ではなく「サポート」スペースのメール投稿用アドレス(support@example.jp)になっていることを確認してください。

記入を終えたら、[送信] ボタンをクリックします。

返信を記入して送信

(7) 佐野さんの返信内容は、元の質問のコメントとして TeamPage に投稿されます。

コメントとして投稿

(8) 太田さんへ佐野さんからの(TeamPage からの)返信メールが届きます。

TeamPageから返事が届いた

(9) 太田さんの問題が解決したようです。太田さんは、メールソフトで「返信」して、佐野さんへお礼メールを送信します。

御礼メール送信

(10) このお礼メールも support@example.jp 宛になるので、TeamPage の「サポート」スペースに投稿されます。

メモ : Download588 を使ってメールの引用部分を削除しています。

コメント投稿

(11) 初めに投稿された質問記事の「to do」タグのチェックボックスをクリックして「done」タグに変更します。

チェックボックスをクリック

(12) 記事が完了状態となって「佐野 Done」セクションへ移動します。

Done



Attachments:
support_sano_ohta_q.png
reply_from.png
newspage_section_01.png
newspage_section_02.png
newspage_section_03.png
icons.png
tagactions.png
tag_actions_setting.png
step01.png
step02.png
step04.png
step05.png
step06.png
step07.png
step08.png
step09.png
step10.png
step11.png
step12.png
tag_actions_setting_r.png
step03r.png
関連記事
Article: Forum983 (permalink)
Categories: :FAQ:セクション設定
Date: 2012/09/21; 19時45分46秒 JST

Author Name: 奥津 岳
Author ID: takashi